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ゴキブリ編 第1章
<目次> ・名前の由来 ・潜れる隙間 ・ゴキブリのスピード ・ゴキブリの活動時刻 ・ゴキブリの好きな食べ物 ・ゴキブリの性生活 ・ゴキブリの親子関係 ・ゴキブリの一生 ・ゴキブリの好きな色 ・生殖 ・習性 ・住みわけ(川崎市での調査) ・病害
名前の由来
(ゴキ)とは食器という意味で、(ブリ)とは[カブリ](かじるの意味)らしい。
潜れる隙間
チャバネゴキブリの幼虫はわずか0.5mmの隙間でも潜れるし、成虫でも1.4〜1.6mmあれば潜れるのである。大型のワモンゴキブリやクロゴキブリでも、2mmあればOKである。
ゴキブリのスピード
多くの種類は20℃前後の気温が最も適している。これが10℃に下がると、逃げ出そうという反応を示し、走るスピードが遅くなる。これが4℃に下がると、身体がマヒして動けなくなり、そのまま10日もおくと死ぬ事もある。
ゴキブリの活動時刻
一般的には夜行性であるが、種類によって多少の差がある。チャバネゴキブリの場合、午後5時ないし7時と、午前10時半から午前1時半ごろ、あと午前7時である。
ゴキブリの好きな食べ物
実験では粉チーズが最も好きで、次は削ったカツオ節、次はキナ粉が好まれた。ゴキブリは非常に雑食で、動物の肉、魚の肉、昆虫の死体、チーズ、油類、ジャガイモ、カブ、木の葉と皮、砂糖、パンの練り粉、のり、チョコレート、毛糸、絹糸、レモンなどが好まれたという観察記録がある。 変わったものでは、ビール、インクなどやコンクリートまで食べたという記録もある。
ゴキブリの性生活
ゴキブリはオスがメスに一昼夜ぐらいくっついて散歩する求婚生活を送る。一度カップルができ上がると、オスは他のメスにちょっと会っても、すぐ自分の相手の所に戻る。
ゴキブリの親子関係
ゴキブリは、財布形の卵袋を作り、その中に卵を2〜40個並べる。一匹のメスが三個ぐらいの卵袋を作る。ゴキブリがあのように増えるのは卵が卵袋によって保護されているからである。クロゴキブリなどのメスは、卵袋を2〜3日尻に付けて歩いてから落とすが、チャバネゴキブリは幼虫がかえるまでの3週間、これを尻につけている。
ゴキブリの一生
チャバネゴキブリの場合、卵から孵化するまで20日間あまり、かえった幼虫は2mm位だが羽がないだけで体形は成虫とそっくりで、生活様式もほとんど同じである。一週間余りで脱皮をして2令の幼虫となり次々と脱皮をして約2ヶ月で6令を経過して成虫となる。成虫の寿命はオスで約5ヶ月、メスで約7ヶ月。この間、メスは4〜5回産卵をする。大まかに言って、1年後に2000倍ふえると考えてよいだろう。駆除作業をちょっとでも手を抜くとたちまち増えるのはこのためである。
ゴキブリの好きな色
どちらかというと赤系の色が好きなようである。
生殖
羽化した成虫は約一週間たつと交尾をする。左右1対の卵巣から、それぞれ1個づつの卵が出てきて、受精後、卵が縦に2列並ぶと、付属線から粘液が分泌され、これが卵鞘として完成される。チャバネゴキブリは、卵鞘は幼虫が孵化するまで母体に保持される。ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ、ヤマトゴキブリなどは処女生殖もする。
習性
若令幼虫は群居性(団体で住むこと)があり、排泄物で条件付けられた隠れ場所に誘引される。これはゴキブリが排出する糞の中の集合フェロモンとよばれる生理活性物質が作用する。ゴキブリは単独で生活するよりも2匹以上共存する方が成育が促進される。 ゴキブリは暗い場所を好み、日中は隠れ場所として狭い空間を選ぶ。実験によると、ゴキブリの好む隙間の程度は一定しているようで、クロゴキブリ、ヤマトゴキブリなど大型のゴキブリの成虫は1cm、幼虫は0.5mmを好んだ。一方、小型のチャバネゴキブリは、成虫・中型幼虫ともに0.5cmの隙間を好んだ。 ゴキブリは1令幼虫では互いに接近して潜伏する性質が強いが、高温下(27℃)の場合、3令以上の幼虫と成虫では互いに排他性を示す。低温下(15℃)では同居性へと逆転する。つまりこのことは、越冬前に密集する事が可能になる事を示している。
住みわけ(川崎市での調査)
飲食店、オフィス、アパートではチャバネゴキブリが優先し、夏冬ほとんど変わらず活動が見られた。住宅ではクロゴキブリが優先し、チャバネゴキブリがこれに次ぐ。クロゴキブリは冬には極端に活動が低下するが、コンクリートアパートではかなり活動している。農家ではクロゴキブリが優占し、ヤマトゴキブリがこれに従った。
病害 ゴキブリは、ウィルス、細菌、原虫など病原微生物の伝播者として古くから注目されてきた。赤痢、腸チフス、食中毒による腸炎などの患者のいる病院で、ゴキブリから病原菌が発見されるケースも多い。ベルギーのある病院では、育児室でサルモネラによる食中毒が発生したが、原因は病室に住み着いていたチャバネゴキブリは伝播していたことがあとでわかった。 高知の総合病院での調査から、赤痢菌、大腸菌、サルモネラなど腸内細菌をはじめ、緑膿菌、ブドウ球菌などが病室のチャバネゴキブリから分離された。(1977) シカゴ市内の下町で、ゴキブリの多い環境で生活している人の多くが喘息で苦しんでいた。これを調べたKang博士は、患者の70%はゴキブリ抗原に陽性であることを明らかにし”ゴキブリ喘息”と名付けた。(1987) わが国でもゴキブリ抗原に陽性の喘息患者の症例が報告された。(1982) ゴキブリがアレルゲンとなる呼吸器アレルギーは、今後も大きな問題を残しそうである。
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